レッド・ドラゴン。「他者への想像力とは何か?」
里山の人形師 coconooです。
こんにちは。
今日は、ちょっと気味の悪い話なので、
怖い話しが苦手な方は、読まないでください。
こういうのが本当の【閲覧注意】。
画像的にグロいものはありませんが…。
- 作者: トマスハリス,Thomas Harris,小倉多加志
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2002/09
- メディア: 文庫
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映画化は2度目なのですが、
(一作目も非常に良くできていて良い。)
今日のお話はレクター博士(アンソニーホプキンス)が登場する2作目です。
(アマゾンプライムでも観れるようです。)
物語は、冒頭、FBIの捜査官が相手をレクター博士だと知らずに
(レクターは犯罪心理学の権威として登場する)
捜査協力をして連続猟奇殺人犯を追い詰めようとしていたとき
その犯人が目の前にいる、レクター博士だと気づくところから始まります。
「羊たちの沈黙」の時系列として前のお話。
(「羊たちの沈黙」が有名ですが、わたしはこの映画の方が、良くできていると思います。)
FBI捜査官はレクターを捕らえ、自らも大怪我を負い引退。
そのときレクターは
「君は芸術的想像力を持った、超能力者だ。
相手が猟奇殺人を犯すような人間であろうが
君は恐怖と嫌悪を抱きながら、その他人を理解できる。」
捜査官はFBIに復帰、牢獄のレクター博士と協力し、新たな連続殺人犯を追うのだが…。
(←まったく違うハナシ。WOWOWとか、レンタルビデオの予告編って、この〇〇〇〇のだが…。ってナレーションばっかりじゃありません?笑)
レクターの言葉は、非常に重く怖い。
他人を理解できる能力というのは、本来「共感」にもとづくものです。
その殺人現場を見て、
「この犯人なら、こう考え、こうしただろう。
死体の目にガラスがはめ込んであるのはこういう意味だ。」と、
想像し理解できることですから。
その欲求がわかる。ということ。
自分に経験のないことは、どんなに勉強しても、物語の類型に当てはめても
本当に「理解」するためには
飛躍的な共感能力=内在した欲求が、自分の中に必要になる。
捜査官は、自分の中の狂気に向き合いながら
(←映画は、もっともっと突っ込んでほしかった。)
一方、殺人犯は盲目のガールフレンドを得ることで、
その狂気から抜け出せそうになる。
観たことのない方、「羊たちの沈黙」が好きな方は、1作目2作目ともお勧めです。
さて、今日の推薦図書ですが、
平山夢明さんの、たしか一作目。
(怪談や都市伝説ドキュメントを除けば…。)
世界中的に有名な猟奇殺人犯の犯行を、ドキュメンタリーのように活写した物語です。
胃と心臓の丈夫な方はどうぞ。
わたしは何度か吐きました。
単に面白いとか、分からないではすまない、犯人自身のリアリティがあります。
この本を読んで大丈夫な方は、
よほど想像力がないか?
捜査官のような超能力を持った方でしょう。
怖い思いを避けたい方は、絶対手を出さないほうがいい。
(←コレはお勧めではありません。 別に煽っているわけではありませんので…。)
他人を理解する。
それが、悪魔であっても、ヒトは理解すべきなのか?
そして絶対的な悪は、今も存在している。
その上で、どうすべきか?を考えるには「良書」でしょうか?
そんなハナシはまた次回…。
昨日のブログで、アナトミーを取り上げましたが…。
本のお問い合わせがありましたので、
「ANATOMY FOR THE ARTIST」
SARAH SIMBLET 著
ALSO AVAILABLE FROM DK PUBLISHING 出版
です。大きな本屋さんなら、取り扱っていると思います。
昔はAmazonでも手に入ったのですが…、今は取り扱っていないようです。
他にわたしが参考にしている(日本語です)本はコチラ。
今日も、来てくださって、ありがとうございます。
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