斎藤孝さんの思い出。「嫌いな人がいなくなるコミュニケーション。」
里山の人形師 coconooです。
こんにちは。
結構昔、教育学者の斎藤孝さんに、お会いする機会があって、
「九尾さんが、愛してやまないものってなんですか?」
とその時、言われて
「先生、口説くんですか?(笑)」
「口説きませんよ…。( 笑)」
「口説かないんですか?(怒)」
……。
…。
斎藤孝さんは、 『声に出して読みたい日本語』(2001年)が爆発的な大ヒットになって、その後も「コミュニケーション力」(←彼が一番に言い出したのではないかしら?)や「モテる力」「孤独の力」「質問力」など、教育論と身体論を組み合わせた、さまざまな論評を発表されていて、
テレビでもコメンテーターとして、よくお見かけしている頃でした。
お人柄も、テレビで見るように、柔和で押しつけがましいところが全然ない、素敵な男性です。
「わたしは小説以外に漫画も読みます。少年マガジンは毎週読んでいるんですが、そろそろ電車の中で読むのは恥ずかしくなって…。」とか
「夏が始まる瞬間が好きですね。アスファルトが匂う夕方とか?きっと自転車で独り旅が好きだったせいでしょうね。」とか
話していると、
先生は、ふむふむ言いながらノートに「わたしの好きなモノだけではなく、コトも書いてゆく。」
そうしてゆくうちに「時系列的に整理された地図」のようなものが出来上がりました。
先生はそれを見せながら、
「別に占いとか、性格診断ではありません。」と、前置きして
「でもここに、九尾さんの、ある種偏った愛するものがあります。」
「さて、冷静に見て、これはどんな人でしょうね?」
「二十代後半の、男性?女性?は微妙ですね〜。ちょっと趣味がおじさんぽいのと、少女趣味もあるような…^_^。」
「そう、それが九尾さんの、コミュニケーションの巾です。」
「?」
「おじいちゃんやおばさんと、本当にコミュニケーションを取る、仲良くなるタメには、その方達が好きなものにも興味のアンテナが張られていることが重要なんです。今だと韓流が気になるとか…。」
「無理に何かを好きになる必要はありません。ただ、非常にデモグラフィックに、その年齢のまま、二十代半ばの好奇心だけな方、というのは寂しいし、マスコミに乗せられ過ぎかもしれませんね。」
「また、好きなものが同じなだけで、一気に距離が近くなります。ある企業でこの研修をやった時、鳩と書いた方が二人いて、お互いビックリされていました。」
「特殊な嗜好がいっしょだと、人はその人に興味を持つし、嫌いにはなかなかなれない。」
「そもそも九尾さんは、会社の上司や同僚部下は、九尾さんの好きなものを知ってますか?あるいは、九尾さんは隣の席の人の、本当に好きなものをご存知ですか?」
とてもとても、素敵なひと時でした。
年齢世代を越えたコミュニケーションは、理屈だけではどうしようもない時がある。
仕事ならなおさら、わたしは「その人」を知っているようで、何も知らない。
早速、会社の研修と称して、部の連中に宴会の余興としてやりました。
皆に紙に書かせ、わたしが読み上げ、それが誰か?を皆に当てさせる。
大いに盛り上がり、それだけで風通しが良くなったんような…。
斎藤先生は本にもされています。
興味のある方は是非。本当に研修とかにいいですよ。
偏愛マップ―キラいな人がいなくなる コミュニケーション・メソッド
- 作者: 斎藤孝
- 出版社/メーカー: NTT出版
- 発売日: 2004/03/27
- メディア: 単行本
- 購入: 21人 クリック: 347回
- この商品を含むブログ (90件) を見る
偏愛マップ―ビックリするくらい人間関係がうまくいく本 (新潮文庫)
- 作者: 齋藤孝
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/08/28
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 35回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
10年くらい前の話です。
全てわたしの記憶でしかありませんので、斎藤先生の言葉も、文責はわたしにあります。ご容赦ください。
今日も、来てくださって、ありがとうございます。
広告
【わたしcoconooも、お名前.ComではてなProにしました。】